NICTにおけるサイバーセキュリティ分野の取り組み
昨日(2019/1/14)の記事で、NICTに触れました。
あらためてNICTについて、紹介したいと思います。
NICT(National Institule of Information and Communications Technology)とは、「国立開発研究法人 情報通信研究機構」が正式名称であり、総務省が所管する情報通信分野を専門とする公的研究機関です。
NICTの読み方を、「ニクト」と呼ばれる方もいるようですが、「エヌアイシーティー」のようです。NICTで働いている方も「エヌアイシーティー」と話されていました。
NICTで有名なのは、日本標準時(JST)を決定し、維持していることです。
近年、サイバーセキュリティ分野に関して力を入れており、NICTには次のような組織体制になっています。
●サイバーセキュリティ研究所
・サイバーセキュリティ研究室
・セキュリティ基盤研究室
・ナショナルサイバートレーニングセンター
簡単に各セクションについて紹介したいと思います。
・サイバーセキュリティ研究室
NICTER、NIRVANA、DAEDALUS、STARDUST等のセキュリティ関係ではよく目にするダークウェブの観測や大規模なハニーポット等を開発し、運用している研究室です。
・セキュリティ基盤研究室
普段あまり記事等で目にすることはないかもしれませんが、こちらの研究室も非常に重要な研究をしており、暗号を研究しています。中でも量子コンピュータでも解読できない次世代の暗号として、NICTは格子暗号「LOTUS」を提案しています。
2019/1/11に、米国NISTの暗号候補選考に残ったと記事が発表されました。
・ナショナルサイバートレーニングセンター
CYDER、Cyber Colosseo、SecHack365の3事業を主体に、学生から社会人までサイバーセキュリティに関するトレーニングを実施しています。
サイバーセキュリティ研究室、ナショナルサイバートレーニングセンターの取り組みはおもしろい内容が多いため、別途個別に記事にできたらと思います。