セキュリティの解説書

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平成30年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について

警察庁から「平成30年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」という資料が2019/03/07に公開されました。

 

資料はこちらです。

https://www.npa.go.jp/publications/statistics/cybersecurity/data/H30_cyber_jousei.pdf

 

この資料によると、

 

1 「警察と先端技術を有する事業者等との情報共有の枠組みを通じて把握した標的型メール攻撃は、6,740件と増加傾向。」

 

2 「仮想通貨交換業者等への不正アクセス等による不正送信事犯は、 認知件数169件、被害額約677億3,820万円相当。」

 

と記載があります。

 

1に関しては、「警察と先端技術を有する全国7,777の事業者等」の「サイバーインテリジェンス情報共有ネットワーク」で把握した件数とのことです。

 

また、メールの内訳として、「ばらまき型」と「ばらまき型以外」で区別すると、平成30年は、「ばらまき型」が90%、「ばらまき型以外」が10%だったようです。

 

なお、「同じ文面や不正プログラムが10か所以上に送付されていた標的型メール攻撃を「ばらまき型」」と定義しています。

 

標的型メールなのに、「ばらまき型」という言い方には少し疑問がありますが、定義を見ればわかりますね。

 

2に関しては、以前はマルウェアに感染させ、オンラインバンキングのIDとパスワードを窃取後、不正アクセスして、不正送金するという手法が多かったように思いますが、現在は仮想通貨をターゲットにしているように変化しているように思います。

 

仮想通貨の取引所がセキュリティを強固にしない限り、今後も引き続き仮想通貨に関する攻撃が想定されますので、そういったリスクを理解して仮想通貨を購入等していただけたらと思います。